「え?!家出?!」


お茶を吹き出しそうになって

慌てて口をタオルで押さえた。

理子さんは手で待ってとジェスチャーをして

口周りをごしごしとふく。



「なんで、おじさんは?」


「…」


「今どこで寝てんの」


「大福といちご大福…」


しばらく考え込んだ。

そして、ピンと来たのか、

「え!え?え、え?あの人?お客さん?」

はるかはこくりと頷いた。



「なんで、なにかあったの?」


お茶をから目を離してはるかは

理子さんの顔をじっと見つめる。




「すっきりするよ、話してごらん」


理子さんのその言葉で、

はるかは覚悟を決めた。