翔太のお皿のオムライスが

そろそろ半分近くになりそうなとき、

ふと顔を上げて練に話しかけた。


「あ、そうだ、最近この辺で空き巣が増えてるんだって。気をつけてね、ここ簡単に玄関開けられちゃうから。ピッキングで」


はるかはテレビから翔太に目を向ける。


その視線がわかった練が、

「翔太、警察官なんです」

そう言うと、今度は翔太が

敬礼をして笑う。


「はるかちゃんはさー、家どこなの?」

「あ…、」

「ん?」


言葉が思い浮かばない。

もじもじして下をむいてしまう。


「翔太、お前早く帰れよ」

気を聞かせてくれた練が、
はるかと目を合わせて小さく頷いた。


わーかってるよ、これ食ったら帰ります

今度から金取るからな

えぇーなに友達が飢えてるのにさらに孤独死させる気?


そんなやり取りを傍から見てて、

はるかは微笑んだ。