またしばらくして車が止まる。 翔太は車を降りると練もその後を続く。 お互い無言で何も話さない。 一軒家の前に立つ。 インターホンを押すと、男の人が出てきた。 「先ほどはどーも。事情が変わってね、ちょっと来てね」 翔太はそう言うと、若い男の人の肩と腕をつかんで車に乗せた。 「ちょっと何してんの」 練が慌てて翔太の腕を掴んだ。 「こいつ、成海の子供のお父さん」