翔太はゆっくりと振り返る。


そして、颯爽と、はるかの前まで戻ってくる。



「引っ越したよ、練。ちょうど一年ぐらい前」


え…、

そう聞き返した声は、

歩道のすぐ隣を走る車のクラクションで
かき消される。



「大丈夫。元気だから。それじゃあ」