そして金曜日

私はサボらずにカウンターにいた

隣のガリ勉はずっと本を読んでいた

本は嫌い

昔母にいっぱい本を読まされた

本を読むとあの時に戻りそうで怖かった

先生はまだ来ない

今日は来ないのかなって・・・ 何残念がってんだ私

最近おかしい

授業もまともに受けるようになったし

屋上に行くと先生が来ないかなって期待してる

たまに廊下ですれ違って声をかけてくれたら嬉しくて

先生と話すと楽しくて・・・

「よし、ジャスト5時だ 申し訳ないが先に帰る」

「え、あ、うん」

気づいたら一人になってた

はあ 何考えてんだよ

どうせすぐに裏切るだろう

「先生来ないかな・・・」

私は帰る気になれなくてそのままぼーっとしていた