朝、小鳥のさえずりで目を覚ましてみたいと思っていた時期があった。


たぶん、そういう朝を体験してみたい人もいなくはないだろう。


僕の家は坂の上にある。


坂の近くには公園がある。


僕はその公園によく行く。その公園のわまりは大きな桜の木で囲まれている。


だからその公園の名前は『 さくら公園』だ。


昼間には子供を連れた母親たちがよく集まっているのを何度も見たことがある。


あの公園にはいい思い出とあまりよくない思い出の両方ある。


いい思い出はとてもいい思い出だ。忘れることはないだろう。


あまりよくない思い出は、「あまり」だ。そこまで特別悪いわけではない。


今、僕は大学生だ。


そして、いい思い出とあまりよくない思い出ができたのは僕が高校生の頃だ。


その話について今から話そうと思う。


そんなにいい話でも泣ける話でもないけどね。