次の日、本調子ではない為かマスクをしている望月に昨日の事を話した。
「何でオレが休んだ日に限ってそんな面白い事になってるわけさ。」
ゴホゴホと咳をしながら言う望月はまだしんどそうだ。
いやそんな事はどうでもいい。
望月は面白い事に、と言ったが全くもって面白くない。
「昨日初めて安来に殺意が沸いた。」
「そりゃそうだろうなー」
「笑い事じゃねぇよ。」
マスクをしていても望月のへらへらした笑い方はすぐ分かる。
まぁそう怒んなよ、と言いながら望月は続けた。
「安来も悪いけど、はっきり言わなかった龍も悪いだろ。」
「あの状況を見てないからそう言えるんだよ。」
「…珍しくブチ切れね、龍之介さん…」
「当たり前だろ。」
そう返せば望月は黙ったまま俺をジーッと見つめる。
何だよ、と睨みながら聞けば
望月は少し考えた後、別にーと言って頬杖をついてそっぽを向いてしまった。
そして投げやり感満載で、
「まぁ、試しに付き合ってみればー?」
「はぁ?」
「ほら、付き合ってから芽生えるかもよー?」
急に適当になりやがったぞ…こいつ…。