「ありがとうございます。」





俺がお礼を伝えると、うん、と言って

七瀬先輩は少し俯いた。

でもその後すぐ俺の顔を見ては、少し俯く…という行動を何回か繰り返した。

何かを決心したかのように七瀬先輩は、







「あのね、龍之介くん。」

「何でしょう。」

「また……部活に顔出しても…いいかな…?」






そう言いながら、また先輩は顔を俯かせてしまった。

…やっぱり俺に気を遣って顔を出さなかったのか…







「是非、また遊びに来て下さい。」

「…う、うん。ありがとう。」






七瀬先輩はホッとした顔で笑いながら言った。