-----8月半ば。




七瀬先輩から気持ちを伝えられて一週間。

3年生最後の大会も数日前に終わり、

先輩達は男泣きをしながらも笑顔で引退していった。

もちろん、七瀬先輩も。



あの後、七瀬先輩とは挨拶以外で

一言も喋っていない。

あからさまではないものの、避けられている気はなんとなくした。

まぁ、そりゃ、そうだよな…と

俺が傷付くのもおかしな話なわけだ。

でもまだ俺の脳裏には、

あの七瀬先輩の真剣な表情がこびりついて離れない。





-----今でも昨日の事のように思い出す、8月。