ーコンコン

「んっ?」

机を叩かれて飛び起きた。

「ばーか、居眠りしてんじゃねーよ」

「寝てないもん!」

「やっぱ馬鹿だな」

「……あれ?俊?」

「ん?」

「その手、どうしたの?」

「遊んでたらコケて捻挫した」

「利き手じゃん!大丈夫なの?」

「あんまり大丈夫じゃない」

「……」

「なんでお前がそんな痛そうな顔すんだよ」

「だって」

「あ、由菜にお願いあるんだ」

「何?」

「しばらく俺の分のノート書いてよ」

「……」

「あれぇ?寝てたのはどこの誰でしたっけ?授業、分かんなくなっても教えないよ?」

「うぅ……分かりました」

「いい子だな」

有輝はそう言って私の髪を撫でた

「むーっ!」

「子供扱いすんなって顔だな?無理だなお前の身長じゃ」

「はいはい、どーせチビですよ!」

「分かればよろしい」

「うっさいばか!」

「はいはい」