そんなある日、こんな話をした。
「私って、何も知らないんですよ。」
「どーゆうこと?」
「噂ばっかりで、実際は全く知らなくて」
「俺はね、何でも知ってるんだ。」
「そーなんですか?」
「この学校の事も、先生の事も、
ぜーんぶ。」
「例えばなんですか?」
「ん〜...校長先生は実はカツラ!」
「えっ!」
「あっはははは!!!」
「面白い!あ〜、涙が出てきた。」
ふと南野さんを見ると黙ってぽかんとしていた。
「どうしたんですか?」
「顔...」
「え?」
「笑った顔、初めてみた...」
「そうですか?...」
ガララララ!!!!
「ちゃんとやってるかー?」
「先生!」
「もー、遅いから早く帰れ」
「はーい。」