……え?
あたしは固まっていた。
慧太郎、柏木さんの秘密、やっぱり知ってるんだ。
そして、あたしと柏木さんの関係も知ってるの?
慧太郎は面白そうなスマイルを浮かべていて。
「まぁいいや。
それより澪も日曜日、来るよね?」
「は?」
「柏木さんの家に」
「はぁぁぁぁ!?」
あたしは、大声で叫んでいた。
「うるせぇな」
柏木さんは迷惑そうに言う。
「南條が来たら、やりたいこともやれねぇよ」
何その言い方。
酷くない、あたし彼女なのに?
柏木さんが本気なのかは分からないけど、胸がズキンと痛んだ。
やっぱり、あたしは柏木さんの上辺だけの彼女なのかもしれない。
柏木さんは、あたしのこと、好きではないのかもしれない。