次の日……
あたしは、いつものようにオフィスへ向かった。
何だか会社はざわざわしていて。
すれ違う人の視線も感じる。
妙な違和感があったが、何かの間違いに違いないと思った。
「おはようございます」
いつものように挨拶をして、デスクに座る。
そして、パソコンの電源をつけた時……
「南條さん」
不意に呼ばれた。
今まで呼ばれたこともないような人たちに。
気付いたら、あたしは囲まれていた。
女集団に。
ギャル上がりの派手な女性もいれば、いつも噂ばかりしているような地味な女性も。
そんな彼女たちが敵視……とまではいかないとしても、みんながみんな驚いた顔をしてあたしを見ている。