次の日……
寝不足の目を擦って、いつものようにオフィスに着く。
柏木さんはもう出社していて、自分の席に座っていた。
そして、
「おはよう、南條」
何事もなかったかのように挨拶する。
そんな柏木さんを見ることなんて出来なくて。
下を向いたまま、
「……おはようございます」
いやいや挨拶をする。
書類を束ね、ちらっと柏木さんを見る。
その切れ長の瞳と視線がぶつかって、思わず目を逸らした。
顔が熱い。
柏木さんなんてどうでもいいはずなのに、気になって仕方がない。
昨日、どうだったんかな?
楽しかったんかな?
告白されたりしたんかな?
駄目だ、気になって仕事どころではない!