「僕、最近お酒飲んでいないから、楽しみなんだ」
慧太郎は言う。
そして、あたしの前に座っている柏木さんに声をかけた。
「柏木さんはチャラいから、毎日飲み会なんでしょ?」
ビクッと飛び上がるあたし。
慧太郎、何を言ってるんだろう。
柏木さんが毎日飲み会のはずないじゃん!
それなのに、
「まあな」
柏木さんはさほど興味もなさげに言う。
「柏木さん、彼女がいるのに、チャラチャラしてたら駄目ですよ?」
「慧太郎……お前、マジでうぜぇ」
柏木さんはすごく迷惑そうに言ったけど……
「あ、そうだ、南條」
急に名前を呼ばれ、ビクッと飛び上がるあたし。
なに!?
今度はなに?