「尚っ……。」



少ししてからトントンと亜由紗が俺の体を叩く。



目を開けてみるとそこには死にそうな亜由紗がいた。



慌てて唇を離すと



「ちょっ……はぁはぁ……息っで…きないから!!!」


ずっと息を止めていたらしい。



「キスしてるときは鼻で息するんだよ(笑)」


呼吸が乱れた亜由紗を引き寄せて抱き締める。



もう…何でこんなに愛しいのかな。




こんなにも人を愛しいと思ったことがありますか




今まではこんなにも思ったことはなかったのに




俺の初めての経験。





そしてこの経験は最初で最後であってほしいと本気で思う。









亜由紗の呼吸が整い



「もう大丈夫ですか(笑)」


と、少し意地悪く言うと



「うるさい。」


そう言って亜由紗が拗ねてしまった。




だから



「ごめんね」


と頬にまたキスを落とすと、言葉じゃなくて顔を真っ赤にして『許す』のサイン。



7月7日七夕。



俺と亜由紗の初キス記念日。