「じゃあ、そろそろ帰らなきゃ」

「嘘、もうそんな時間?」

「うん」



だから、帰り際でも泣かないの

これで全てが終わるわけじゃないから

これで笑顔が消えるわけじゃないから

だから、強くなるんだ

この先を見据えて



「何も出来ないガキだな、俺」

「え?」

「離れてく奴だって、止められない」

「悲しいのにさ、言えない」



予想は出来ていた

出来すぎた話だと思った

夏の風が冷たく思えた

心地よかったんだ

この、展開が