「なに、探してんの」
もう歩いて行ってしまったと思った彼が少しイラついたように、聞いてきた
どうしよう、すっごくドキドキしてる
「家の鍵を…失くしたの」
彼と話をしているドキドキと家の鍵を失くすという失態を彼に知られてしまったことによるドキドキが混ざって、ものすごく心臓が波打っている。
恥ずかしくて下を向いてしまう
「お前が探してるの、これ?」
てっきりブスだとか、アホだとか言われると思っていたのに予想外の答えが返ってきて顔を物凄い勢いであげた
そこにあったのは私が探してたウサギのパスケースニ入った家の鍵