「闇神様!報告致します!」

黒に身を包んだ使いが闇の神の前に出る。


『うむ、どうしたのだ?』

神は穏やかに言う。
闇神は心優しいのだった。
全ての者を受け入れる。
それが闇であった。


しかし、そんな神の様子と裏腹に使いの者たちは慌てていた。


使いの一人が口を開く。
額には汗が滴る。


「闇の民が・・・光の軍により・・・・・・殺されました。」


一瞬、神はキョトンと使いの顔を眺めていた。

しかし、すぐにその表情は強ばり始めた。


『・・・な、なんだと・・・?』


闇の神は民を大切にしていた。
神として、自分の治める闇にいる者を大切にしなくてはならない。
それが神の考えだった。


「や、闇神様?」


『それは、その事に間違いはないのだな?』


「はい・・・。」


「お伝え致します!」


もう一人の使いが神の前に出る。