「中田さん!そこをどうかお願いっ」

「だから、あたしそういうの嫌なんで…」

「中田さんいないと本当のミスコンにならないんだよ〜」

もうすぐ文化祭です。

めいがやたしたちと同じ学年の実行委員の人にミスコンのエントリーを懇願されております。

めいは容姿のことで目立つの嫌いなのに諦めなよ…と心の中で言いながら、わたしはめいの横で苦笑いをする。




「なーにしてんの。実行委員会始まるぞ」

「あっ、フジサワ!いいとこに来た〜!!いま中田さんをミスコンに誘ってんの!説得してくれよ〜」

めいを誘っている男子の後ろから現れた"フジサワ"。

凌ちゃんとは違うタイプのイケメンくんだ。

凌ちゃんは髪も目も黒いけど、この人はどちらかと言うと茶色系。

でも染めてるとかではなくて生まれつきっぽい。

クール系な凌ちゃんに対し、フジサワくんは柔らかい優しい雰囲気だ。



あれ、こんなかっこいい人いたっけ?
この男子と友だちっぽいし同い年だよね…。