誰なのか一瞬で分かる。

大好きな声だもん。

胸が締め付けられる。



わたしは気付いてないふりをしてそのまま歩き続ける。

後ろからため息が聞こえる。

足音が近づく。

わたしの鼓動が早くなる。



次の瞬間、ぐいっと強引に植木鉢が取られた。

思わず、「あっ」と声が出て植木鉢を取った凌ちゃんの顔を見てしまった。