2人は美男美女カップルとして公認された。
そりゃそうだ。
あれは誰が見ても美男美女だもんね。
めいのことを嫌になったりしなかったかって?
100パーセント無かったとは言えないよ。
すごく、うらやましかった。嫉妬した。
凌ちゃんのことわたしの方が知ってるのにどうして、とも思った。
そうやって、めいに対して負の感情をもつ自分も嫌だった。
でも、結局めいのこと、嫌いになんてなれなかった。
めいは、大事な友だちだもん。
こんなことで失うなんてあり得ない。
わたしが、凌ちゃんのこと、好きじゃなくなればいいんだ。
わたしは、懸命に凌ちゃんのことを考えないようにした。
ひとりの時に凌ちゃんとすれ違いそうになったら、気付いてないふりをするか方向転換をして別の方へ進んだ。
めいといる時なら、めいに不審がられないように「よっ!」と軽く挨拶をする程度で終わらせたり、「仲良しですのう」とかふざけた感じで言っておいた。
幸い、めいは惚気たり、逐一報告してくるタイプでもなかったので助かった。
こんな感じで、凌ちゃんのことが頭から消えかかってた9月。
同じ委員会になってしまったのです。