おお、涼のことはノータッチなんか
いやいや、つっこまんでいいのか?
自分でバカなこと気付いとるんか?
涼やで??本気で言ってそうやで?

「じゃー明日からしぃーのお家集合ってことで♪」

ちょうのりのりでタクの話にのる美玲
美玲までノータッチなんか
ならまーほっといてもいっか

「集合もなにも学校終わったらそのまましぃーの家行ったらいいやん」

あ、なんだかんだで入ってくるんやな涼
にしても涼ってなかなか可哀想な立場やな
これでもクールきゃらやのに
まあ、この3人みとると退屈せんし
さっきまでの憂鬱な気分もすこし紛れたし
やっぱりこの場所あったかいな

「じゃー俺らこっちやからまた明日な」

タクの声に立ち止まる
気付いたらいつの間にか美玲たちと別れる橋まできとった

「おおーまたなーしぃーもまた明日な」

「ばいばいしぃーまた連絡するー」

美玲と涼に手を振って別れる
はぁーなんかいっきに静かになったなー
タクと2人並んで家に向かう
家が近づくにつれ憂鬱感がまた芽生えだす
はぁーどっか寄り道でもしてこっかな
そんなことを考えとったら

「しぃーちょっと寄り道してこっか」

予想もしてなかった言葉がタクからとんできた
お?どうした?なんか今日はやけに鋭いというかなんというか……

「どしたん?珍しい。ミカちゃん心配するよ」

ミカちゃんとはタクのおばさん兼ままがわり
タクの本当のままはタクが中学に入学したばっかの頃
タクとタクのぱぱをおいて家を出て行った。
それからタクのぱぱの妹ミカちゃんがタクのぱぱが単身赴任であんまり家に居らんから心配やって大騒ぎして一緒に住むことになったらしい

タクのままが出て行った理由は聞いてない
なんか聞きにくいし触れたらあかん気がする
でもミカちゃんはすごいタクの事想ってくれる
初めの頃はタクも気を遣ったり反抗して家に帰らんだりしとったけど、そんなタクをミカちゃんはいつも探し回って次の日仕事でも帰って来るまでずっと起きて待っとった。
そんでなんも言わんと帰って来たタクを泣きながら抱きしめて『お帰り』って『一緒にご飯食べよ』って言ったらしい。