そこに丁度、九条君も教室に帰ってきた。

「姉さん、手紙の相手なかなか分かんないや。」

「でしょうね。いいよ、別に探さなくて。知られたく無いんじゃない?」

「気になるじゃん?」

「そりゃね。けどいいよ。」

「うーん。」

何か考えてるみたいだけど、まあいいや。

HRが始まってあたしは携帯を開いた。

通知1件。

誰だよ…。

通知を開くと相手は杉崎優太だった。

『昨日はありがとう。』

ただそれだけだった。

何こいつ、昨日も聞いたし。

笑そうになるのを堪えた。