あれ?
でも隣は理枝じゃなかったかな?


「飯田なら、拓海や秀和らの所にいったぞ。」
そっか……。


私、寝ちゃったからな……。


「伊織くん、退屈だったんじゃないの?ごめんね。起こしてくれて、ありがと。」


いつも家に泊まった時は私を起こしてくれるから、その時みたいにお礼を言ったら。


なんだ?


周りがザワザワしている。


むぅ~。


私がお礼も言わない冷血人間とか思ってるんだな。


そこまでヒドイ人間じゃないし‼


余計なお世話だ、全く……。


伊織くんが荷物を取ってくれたので、お礼を言ってバスを降りた。




「ちょっと、さっきの川島さん見た?」
「寝起きの行動とか、めっちゃ、可愛かったんだけど?」
「あの笑顔ってヤバくね?」
「やべぇ、川島さんツンデレ?」
という会話で盛り上がってた車内。


伊織か舌打ちしてたのは、紛れもない事実……。