「いいじゃん、別に。じっくり見なくても、男なんてアクセサリーみたいなものだし。一度つけてみて、合わなければすぐに外せばいい話じゃん」

直子と太一は、こんな考え方のあたしに納得がいかない様子だった。

けれど、あたしは自分が間違っているとは思わない。

恋なんて相手が誰でも同じだし、どうせ付き合うのなら、自分のステータスを崩さない男がいい。


あたしは何もせず「学園のアイドル」と言われるようになったわけじゃない。

体型を維持するために、食べたいものも我慢しているし、見たいテレビも諦めて、美容のために早く寝ているの。

うざい相手にも嫌な顔せずニコニコ接しているから、「いつも愛想がいい」ってことで男子や後輩たちから憧れられるようにもなった。