その日の放課後。


「……もう熱は冷めてるっていうか、他に好きな子できたし」

以前、告白してきた男子は、頭を下げて頼むあたしを前に、冷めた口調だった。

「お願い、票……もらえないかな?」

「悪いけど、俺、田畑さんに投票するつもりだから」

そそくさとそばを離れられる。