「うん」と答えるあたしは、心の中で「反省の芸を覚えろ」と叫んでいた。

「やっぱり嘘つかれとったんやなぁ」と、残念そうにうつむく彼女。

言ってることが理解できなくて、あたしは首を傾げた。

「この前、彼女おらんって言うててん、篤紀さん」

あきおちゃんは苦笑いを浮かべながら、短い髪の毛を手でクシャクシャにする。


…………。

あぁ、そうですか。

へぇ、そんなこと言ってたんだぁ。
一旦、別れてるだけなのに。