彼らが頼んできたのは、あたしと田畑あきお、1対1の人気バトル。

この間の記事が全校生徒に好評だったからと言って、この企画を持ってきた。

「お断りします。もうすぐ中間テストがあるので」

田畑あきおの人気はますます上がってきている。
今の状態で戦ったりしたら、確実に負けてしまう気がした。

そんな危ない賭けに出るほど、あたしは馬鹿じゃない。

「お願いしますよ」としつこく頭を下げる、記者。

うんざりしたあたしは、忙しいと言ってこの場を去ろうとした。
そのとき、だ。