何よ、融通のきかない男ね。
そんなに怒ることでもないじゃない。

ちゃんと校内新聞のことも説明したのに、どうしてそんなに機嫌を悪くするんだろう。

人気を保つためなんだから、彼氏なら協力くらいしてくれてもいいじゃない。

「……小さい男」

あたしは吐き捨てるようにため息をつき、腕を組んだ。

その台詞が気にくわなかったのか、彼は持っていた本をダンボール箱の中に戻し、あたしのそばに近づいてくる。