恐くて、恐くて。
まるで、存在そのものを消されてしまうかのよう。


「だからさ、潰すとか考えるのはやめて……」

「え、田畑が1位!?」

直子の声を止めて、割り込んできたのは隣のクラスの太一。

「マジかぁ! すげぇな!」

現れるなり、彼はあたしたちの間に置いてあった新聞に釘付けになっていく。

「まぁ、転校生だしね」と、あたしの顔色をうかがう直子。けれど、太一は……。