直子はあたしの顔をうかがいながら、田畑あきおをほめ始める。

直子は「方言も武器だよねぇ」と付け足し、「なんでやねん」と小さな声で関西弁を真似る。

……確かに、あきおちゃんと初めて会ったとき、あたしも「男の子の関西弁は少し恐い気がするけど、女の子の関西弁は可愛いな」って、あたしも思ったよ。

でもさ、それだけでこんなに人気が出るものなの?

「あたしは、毎日毎日、めいっぱい努力をして……」

「正直、あんたの人気も落ちてきてると思う」

直子はあたしの言葉をさえぎるかのように、はっきりと言った。