「でも、こういうのは女の子らしいな」

飾っている香水や化粧品を、手に取る彼。

「女の子らしい」という台詞が、少しくすぐったかった。

今までに一度も、男を家に連れてこなかったあたしは、異性を部屋に入れることもなかったわけで……。

こんなふうに部屋を見られるのは、ちょっと恥ずかしい。

「ケ……ケーキ食べようよ」

あたしは持っていたお盆をテーブルの上に置き、彼の視線をこちらに戻した。