「お、お母さん!!」

バカ兄貴に続いて、最低な格好で現れた母親に、思わず怒鳴ってしまった。

「いやぁ!!」

ヨレヨレのセーターを着た彼女は、パックをまんべんなくのせた顔を隠し、キッチンのドアをパタンと閉める。

そのとき、だ。

「母さぁん、痔の薬がないんだが……」

トイレに入っていた父親が、ズボンを下ろした股引き姿で、廊下に出てきた。