日曜日の午後、待ち合わせ場所の駅まで迎えに行くと、篤紀は普段よりきちんとした服装で、先に到着していた。
「なぁ、今……お前の家には誰がいんの?」
「ん? 全員いるよ。お父さん、お母さん、お兄ちゃん、妹。……あ、あと愛犬のモカ」
緊張しているのか、篤紀はずっとソワソワしていて、あたしが指折り数えて答えると、小さくため息をついていた。
「お前の親父さん、俺なんかを家に入れて……怒ったりしねぇの?」
いつもスタスタ歩くくせに、今日の彼は足取りも遅い。
「大丈夫だよ。うちのお父さん、恐くないし」
そう言って安心させようとしたけれど、「そっか」とつぶやく彼は、またため息をつく。
「なぁ、今……お前の家には誰がいんの?」
「ん? 全員いるよ。お父さん、お母さん、お兄ちゃん、妹。……あ、あと愛犬のモカ」
緊張しているのか、篤紀はずっとソワソワしていて、あたしが指折り数えて答えると、小さくため息をついていた。
「お前の親父さん、俺なんかを家に入れて……怒ったりしねぇの?」
いつもスタスタ歩くくせに、今日の彼は足取りも遅い。
「大丈夫だよ。うちのお父さん、恐くないし」
そう言って安心させようとしたけれど、「そっか」とつぶやく彼は、またため息をつく。