「……あれ、ひとり?」
きょろきょろと周りを見渡したけど、弥生ちゃんの姿は見当たらない。
「あ、はい。弥生はクラス委員だから、担任に呼ばれて今は職員室です」
元気よく答える美緒ちゃんは、その後、表情を重くしてつぶやいた。
「弥生、冬休みに彼氏と別れたんですよ。なんか、浮気とかされてたみたいで……。
でも、あの子……ずっと元気なふりをしてるから、あたし、どう接すればいいのか……」
下を向く彼女を前にし、あたしと直子は顔を見合わせる。
「普通でいいんじゃないかな? 気を遣われたら、かえって気まずいと思うし」
直子は穏やかな口調で、美緒ちゃんを励ます。
「そうですよね」と微笑む、美緒ちゃん。
あたしは「うん」と返しながら、心の中で「篤紀はそのことを知ってるのかな?」と考えていた。
きょろきょろと周りを見渡したけど、弥生ちゃんの姿は見当たらない。
「あ、はい。弥生はクラス委員だから、担任に呼ばれて今は職員室です」
元気よく答える美緒ちゃんは、その後、表情を重くしてつぶやいた。
「弥生、冬休みに彼氏と別れたんですよ。なんか、浮気とかされてたみたいで……。
でも、あの子……ずっと元気なふりをしてるから、あたし、どう接すればいいのか……」
下を向く彼女を前にし、あたしと直子は顔を見合わせる。
「普通でいいんじゃないかな? 気を遣われたら、かえって気まずいと思うし」
直子は穏やかな口調で、美緒ちゃんを励ます。
「そうですよね」と微笑む、美緒ちゃん。
あたしは「うん」と返しながら、心の中で「篤紀はそのことを知ってるのかな?」と考えていた。