「うん。元気な子」

一見、男の子のようにも思える容姿。

背丈も小さくて、化粧っけもなく、色黒の肌で真っ黒な髪。

オシャレなんて興味なさそうな感じだったけど、大勢の前でもひるまずに、明るく挨拶していた彼女は、新しい環境でもすぐに馴染めるような気がした。

「美和先輩! 明けましておめでとうございまーす!」

校舎に入って階段を上がろうとしたいたとき、背後から聞き覚えのある声が聞こえてきた。

「あ、美緒ちゃん」

「これ、年賀状です」

あたしは足を止めて、彼女からハガキを受け取る。