食事を済ませたあたしたちは、軽く甘いものを食べて、ゆっくりしてから席を立つ。

「ありがとうございましたぁ」と頭を下げる店員。

重いドアを押しながら、篤紀は先に店を出た。

「……」

財布を持ったままのあたしは、あ然として彼の後ろ姿を眺める。

どういう風の吹きまわし?

ドリンクも入れてくれて、食べるのも待ってくれていた。

そのふたつがあたしの思い過ごしだったとしても、今回のこれは……確実に以前とは違う。