「なら、いいけど。じゃあ、来週の日曜日もデートしてあげる」

気を取り直して、あたしはにっこりとほほ笑んだ。

「わかった」と素直にうなずく、彼。

……何かいつもと違うな。

「絶対、皮肉なことを言ってくるだろうな」と考えていた分、話がスムーズに進むと変な感じがした。

篤紀の様子をうかがいながら、あたしは冷めかけているお粥を、静かにスプーンですくう。

すると、彼はあたしに合わせるかのように、手元にある箸に手を伸ばした。

「……」

割り箸を割る篤紀を、まじまじと見つめる。

あれ、もしかして……食べ始めるのを待ってた?