みなさま、新年あけましておめでとうございます。 わたくし「百瀬美和」は、これからもみなさまのご期待を裏切らぬよう、雅やかに輝き続けますので、どうか今年もよろしくお願いします。 「今どこ?」 ピンク色のストラップをぶら下げた携帯電話を握り、口をとがらせて問いかける。 居場所を聞いたあたしは、深いため息をついた。 「どうして、このあたしが待たなきゃなんないの?」 電話の相手は、深町篤紀。 男子校に通う、あたしの彼氏だ。