「深町篤紀のバイト先」

弥生ちゃんからあいつのことをひと通り聞いていたあたしは、今日から復讐すると決めていた。

「え、今から?」と驚く直子。

「ひとりじゃ危ねぇって! ばれたら何されるかわかんねぇだろ? 相手は同級生っていっても、男だぜ?」

ついてこようと思ったのか、太一は顔を歪めながらあたしの側に駆け寄ってきた。

「平気だって。男連れだとややこしくなるから、ついてこないで」

そう言って、電車が来ることをホームのアナウンスで知ったあたしは、ふたりにひらひら手を振りながら、ホームへと走り出す。