「じゃあ、教室に戻りますね」

「あ、うん。またね」

美緒ちゃんたちと一緒に去っていく彼女を、手を振りながら見送る。

食堂でひとり残されたあたしは、残ったお茶を飲みながら、ふうっとため息をついた。

どおりで似てないわけだ。

目や鼻や口、髪の質……。

どこを見ても深町と一致する部分がまったくなかったから、完全に顔のパーツは父親似と母親似で分かれたんだろうなって思ってはいたけれど。

まさか、血が繋がっていなかったなんて……。