注文したメニューが出てくるまで、今日もあたしはテーブルの上に設置されているガチャガチャを楽しむ。

「またやるの?」

鞄から財布を出すところを見て、深町はあからさまに嫌な顔をした。

「別にいいじゃない。自分のお金なんだから」

ツンとした顔で、100円玉をいくつか手のひらにのせる。

「出てくるのは、この前と同じ物だろ?」

小さな機械を傾けて、商品の絵があるシールを眺める彼。

「ピンク色がほしいんだけど、それだけ出てこないの」

ガチャガチャの中に入っているのは、ジュエリーっぽいおもちゃのストラップ。