「すっごく怒ってるよ。もう毎日、あんたの悪口ばっか言ってるし」

そう答えながら、あたしは自分の気持ちに問いかける。

「どうして、今も仕返しがしたいの?」と。

本当のことを言えば、もう小学生時代の仕返しとか、どうでもよくなっている。

美緒ちゃんや弥生ちゃんから「もう仕返しとかしなくていいですよ!」と言われたときも、自分がそのことを忘れていることに驚いていた。

直子の言葉が頭の中をよぎる。

……あたし、楽しいのかな?

こうやって深町と絡みたいのかな?

そう思ったとき、同時にそれを否定する気持ちが出てきた。

……んなわけないじゃん。

そんなの、まるであたしがこいつのことを好きになってるみたいじゃない。