無口になっていたあたしは、きょろきょろと公園内を見渡し、話題になるようなものを探していく。

「あ!!」

何も見つからなかったことで、ため息をついたあたしは、足元にバスケットがあることに気がついた。

背中をさすられるまま、ゆっくり体を前にして、それを膝の上に乗せる。

蓋を開けると、サンドウィッチはぐちゃぐちゃに潰れていた。

「それ、俺に持ってきたの?」

両手に抱えて走っていたから、深町は差し入れだと気づいていた様子。

「……う、うん」