叫んだ瞬間、突然、顔面にひどい痛みを感じた。

「いっ……」

痛みをこらえようとして、思わず体を丸めてしまった。

だけど、起き上がることもできなくて姿勢を元に戻したら、背中にかたい板のようなものが当たる。

足を滑らせて転んでしまったときのような、背中の痛み。

「痛……い」

そう言って顔を歪めるあたしは、鼻先の辺りに響く激痛に耐えきれず、脱力してしまった。

……視野が暗い。

「今、自分は寝ころんでいる状態なのだな」ということに気がついたのは、目の前にあった顔が離れ、そのかわりに薄暗くなった空が見えたときだった。