そう思っているのはあたしだけのようで、直子と太一は「うんうん」と相づちを打ちながら、腫れ物に触るみたいな表情でたたずんでいる。

本当に人がいいというか、何というか……。

「そしたら、1通の返事が来たんです」

「何て来たの?」

美緒ちゃんの話に食いつくようにして、問いかける直子。

もー、完全に入り込んじゃってるじゃん。

身を乗り出す直子の横顔に、あたしは冷たい視線を送る。

「日曜に駅前の喫茶店に来て、って……」

答える美緒ちゃんは、そう言った後、下唇を強く噛んだ。