「……まぁ、楽しいと言えば楽しいかな。アイツが罠に引っ掛かったときはね。作戦が失敗したときは、もう……」

「楽しんでるじゃん」

気を取り直して返事をすると、直子は話の途中で結論を出した。

突っかかってくるような口調。

最近、直子は妙に、深町の話題を嫌がる。

いや、もしかすると、深町の話をするあたしを、なのかもしれない。

「どうしたの?」と問いかけても、返事はない。

ふうっと息を吐き、あたしは校庭を見下ろしながら、食事を続けた。