自分の頭だけではどうにもならなくて、直子に協力してもらおうかなって思ってた。

だけど、直子が返した言葉は、そっけないものだった。

「もうやめたら?」

低い声でポツリと口にする。

ハンバーグを口に入れたあたしは、口を動かしながら振り向いた。

目を合わさない直子は、お弁当箱の中を見つめながら、もう一言つぶやく。

「何だかんだ言いながらも、楽しんでるんじゃないの?」

箸でアスパラを挟んだまま、こちらを見るふたつの瞳。

その目はなぜか冷たくて、思わず言葉が詰まった。