「ね、眠い・・・」



げっそりとした気分で靴箱に外靴を片付ける。
周りでは、明るい声が飛び交っているのに。



「いつまでもあの布を持ってうだうだ言っておるからだろう」

「わ、わかってますよ!そんな事・・・」



そう。
昨日はあれから、結局ハンカチの事を考えていてなかなか寝付けなかったのだ。



そのせいで、このありさま。
信長さまにも呆れられる始末。




「清宮さん、おはよう」




後ろから聞こえてきた声にぼんやりと振り向くと、時枝くん。
ああ、今日も朝から爽やかだわ。